イメージ

早いもので、2008年も残すところ1週間を切ってしまいました。
あと5日ほどで何があるか分かりませんが、振り返ってみると、
あまりいい年では無かったような気がします。

世界的な経済危機の中、日本経済も未曾有（みぞうゆうみぞう）の事態を迎えています。
日本の経済を引っ張ってきた自動車産業の業績が急激に悪化、
その結果、大量の「派遣切り」が発生し、大問題となっています。

ここでは、派遣切りの是非や、輸出に依存しすぎの業界の体質について
論じるつもりはまったくありません。
ただ、こんな状況になってしまったとき、どうすればいいのか？


つぼっちの好きなブルーハーツですが、「TRAIN-TRAIN」を出した辺りから、
本人たちの意思とは裏腹に、「社会派バンド」などと呼ばれていました。
そんな彼らが所属事務所を移籍して最初にリリースしたアルバム、
「BUST WASTE HIP」の1曲目に、「イメージ」という曲が入っています。
自分たちを評価する、社会に対する苛立ちが現れているような曲ですが、
この曲の内容が、今の日本の状況に不思議と当てはまる気がします。

冒頭で、お金が無ければ働くしかない、と歌っていますが、
「働く場所があるだけラッキーだろう」という歌詞は、まさに現在の状況を示しています。
働く上で、嫌なことや、つまらないことはたくさんあるけれど、
それでもやっぱり働ける、ということに感謝しなければならないなぁと、
自分を振り返ってみて、強くそう思いました。

そして、「中身が無くてもイメージがあればいいよ」と、社会を痛烈に皮肉っています。
実際にいろいろな経験や苦労をして、自分を高めていないのに、
あれこれと頭の中だけで考えた理想を言ったところで、それが何になるのか？

歪んだ社会には、「治療法も無い　新しい痛みが走る」わけですが、
もはや、痛みを味わう人々を救うことができなくなってしまっています。
これが、我々が「イメージ」した社会なのだろうか？


来年の今頃には、こんな記事を書かなくてもいいようになっていればいいのですが。

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