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まほろ駅前多田便利軒 [本]

まほろ駅前多田便利軒.jpg
東京都にある架空の都市、「まほろ市」を舞台にした物語。
三浦しをん著、第135回直木賞受賞作です。

神奈川県へ突き出すような位置にあり、
市内を「JR八王子線」と、「ハコキュー」こと「箱根急行線」が通っており、
市内のバス路線は、東京都なのに「横浜中央交通」、略して「横中」が独占している。
東京都南西部、神奈川県東部にお住まいの方なら、
モデルになった都市は簡単に分かるでしょう。
つぼっちも街歩きでさんざん訪れた、あの街です。

ですが、この物語は、具体的な街の様子と比較するのではなく、
あえて空想の街・「まほろ市」を舞台にしていると捉えるほうが、より楽しめると思います。
まほろ駅前で「便利屋」なる商売を営む多田と、高校時代の同級生で変人の行天(ぎょうてん)。
この2人が、他愛も無いような依頼をきっかけに、妙な事件に巻き込まれていきます。
その中での2人のやりとりが、なんとも言えないおもしろさで、どんどん惹き込まれていきます。

そして、物語が進むにつれて、多田・行天ともに、
それぞれ過去にまつわる心の闇を抱えていることが分かっていきます。
過去をやり直すことはできない。
でも、未来は自分自身で作ることができる。
この小説の最後の6行に、著者の伝えたいことがすべて詰まっていると思います。
この部分を読んだときに、言いようの無いような感動を覚えました。

ちょっとホッとしたいときにおススメの作品です。
タグ:三浦しをん
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コメント 6

ムク

なんというか、会話のテンポとかいいですよね。
ドラマにするなら、この俳優さんかなーなんて思ったりしました。

by ムク (2010-04-23 09:06) 

toshi

こんばんはー^^
自分ではなんともならないことも有りますが
意識の持ち様は大事ですね♪
by toshi (2010-04-24 14:26) 

ながつき

最近、本を読んでないや・・・
忙しくても、話題の本は目を通さなければ。
こういう現代ものの小説、好きですよ~
by ながつき (2010-04-25 16:19) 

つぼっち

>ムクさん
いずれにしても、行天役は個性派俳優さんになりそうです(笑)
by つぼっち (2010-05-04 21:44) 

つぼっち

>toshiさん
過去よりも、大事なのは未来ですから!
by つぼっち (2010-05-04 21:45) 

つぼっち

>ながつきさん
通勤途中に本を読んでいるのですが、
ちょっとした暇つぶしにはもってこいです。
by つぼっち (2010-05-04 21:46) 

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