横当りと岐れ道

新幹線で熱海から西へ行くと、すぐにトンネルに入ってしまいます。
ちょっとだけトンネルから出る部分があるのですが、そこが函南町です。
（ほんの一瞬だけ、函南駅の端っこも見えます。）

そんな一瞬だけでは分かりにくい、函南町の魅力を地名の面から紹介したいと思います。
函南駅から谷あいを南に歩いていくと、とあるバス停が。

「横当り」、一体何が横から当たっているのでしょうか？脇にそびえる山でしょうか？
謎が謎を呼ぶ停留所名です。

さらに南に進むと、「岐れ道」の交差点が。
交差点を渡るのに、ものすごい覚悟がいるような気がします。
一度進んだら、もう戻れないみたいな・・・
うっかりと渡ってしまうと、取り返しが付かなくなりそう（笑）

富士山も見えて景色は文句なしの函南町ですが、地名にもすばらしい魅力がありました。
景色のほうは、また機会があれば紹介したいと思います。
函南駅から伊豆仁田駅まではそんなに距離も無いので、
興味がある方はぜひ歩いてみることをおススメします！

地名を訪ねて：不入斗町

神奈川県横須賀市に、「不入斗町」という地名があります。
地元の人でないとまず読めなさそうな地名ですが、「いりやまずちょう」と読みます。
「クリーンよこすか」もいいけど、ローマ字で読み方を書いて欲しい、と思ってしまいます。

町内にある「不入斗公園」は、旧陸軍重砲兵連隊の練兵場だったところで、
戦後の食糧難の時期は、農地として利用されていたそうです。
食糧事情が好転したところで、運動公園を作り、今では市民の憩いの場となっています。
「横須賀風物百選」にも選ばれています。

町内は横須賀らしく、道が細くて坂が多い地形です。

旧軍港市・横須賀らしいいきさつもある「不入斗町」、今では平和な街並みとなっています。

インターパーク１丁目

宇都宮市に来年秋、「インターパーク」という住居表示が誕生するそうです。
商業施設や高速道路のＩＣがあり、とても利便性のよさそうな場所です。
さらなる発展を期待して、このような名前に変更するのでしょう。

地名大好きつぼっちは、この変更に反対するつもりはありません。
カタカナ地名は、歴史が浅いことも表していますが、
これからそこに住んでいる人たちが歴史を作っていく、と考えるとワクワクしてしまいます。
ただ、自治体名となるとそういうワケにはいかないでしょうが・・・

つぼっちの住んでいる神奈川県にも、カタカナ町名が存在します。
横須賀市の京急長沢駅の近くに、「グリーンハイツ」があります。
海に近く、後ろには三浦丘陵が迫っていて、非常に雰囲気のいい住宅地でした。
この辺りも街歩きをしたことがあるのですが、それはまた別の機会に紹介したいと思います。

それよりも、つぼっちが一番残念だと思う地名は、駅名にありがちですが、
「東戸塚」とか「西八王子」など、既にある地名に「東西南北」を付けたものです。
（駅名の選び方に他意はありません、あしからず。）
「東戸塚」は、「戸塚の東」にあることしか表していません。
「東戸塚」にも人が住んでいて、街があるのですから、これは残念な気がします。
ちなみに、東戸塚駅は「品濃町」という住居表示の場所にあります。

地名は時代とともに変化するもので、当然、今を生きている我々にも
地名を変える資格はあると思いますが、どうせ変えるなら、
末永く愛されるようなものになって欲しいと願うばかりです。

地名を訪ねて：「いの山」

つぼっちが街歩きをする目的の一つに、「面白い地名を探す」というのがあります。
地元の人しか知らない、綺麗な景色を探すのももちろん楽しいですが、
街そのものの歴史を表す「地名」には、大変興味深いものがあります。
歴史の長い、短いはありますが、短いものはこれから歴史を刻んでいけばいいわけです。

横浜市栄区に、「いの山」という交差点があります。
「いの」の部分が、何とも不思議な雰囲気を醸し出していて、すっかり惚れ込んでしまいました（笑）
実は、この辺りは「犬山町」という地名で、「いのやまちょう」と読みます。
漢字で書くと、愛知県の犬山市のように、いたって普通の地名になってしまいますが、
一部をひらがなにすることによって、独特の、味のある名前になっています。
つぼっちが昔住んでいた場所に近く、鎌倉市寄りの丘の上の住宅地で、
周りを森に囲まれて住みやすそうな場所でした。

それにしても、何で交差点名だけ「いの山」にしちゃったんだろう？
やっぱり読みにくいからかな・・・